戦後間もない1953年、先代社長によって創業された佐伯鉄工所は、学校の遊具やビニールハウスの骨組を作るところから始まり、高度経済成長期の到来とともに工場などの大規模施設を建設する地場ゼネコンへと事業を拡大。1977年に佐伯綜合建設へ社名変更しました。
私が先代の後を継いで社長に就任したのは1995年。先代のように強力なリーダーシップを持ち合わせない私は「事業方針書」を書き上げ、経営者としての自分の羅針盤とし、組織としての会社の基盤を固めることに専心してきました。以来、具体的な行動目標などは毎年更新し、ページ数も年月を経て増えていますが、巻頭に記したSAEKIグループの根幹ーー「経営理念」「基本的な心構え」「5つの基本姿勢」はまったく変わることなく現在に至ります。
創業から70年が経過した現在。私たち建設業は、これまでにないほど大きな変革の時代を迎えています。これまで建設業界の鉄則とされた「段取り八分、仕事二分」は、昨今のフロントローディング(前倒し)の推進により「段取り99%」のレベルにまで高められようとしているのです。SAEKIがいち早くBIMのISO認証を取得し、近い将来に遠隔管理の更なる推進を見据えた集中管理センターの開設を予定しているのも、それらがフロントローディングによる建設DXを進める上で不可欠なものと考えているからです。
SAEKIが目指すのは、お客様の要望を聞いてただ建てるだけの「建設屋」ではなく、常に地域社会の持続的な発展を念頭に置く「環境整備事業」です。2053年の創業100周年に向けて社員一丸となり、今後も前進を続けます。
代表取締役
佐伯 敏充