工場屋根表面の塗装が剥がれてサビが広がり、劣化が進んでいたため、
遮熱塗装工事を行うと同時に効果の調査も行いました。
▲屋根全体にサビが広がっていました。
▲遮熱塗料:クールタイト(ポリウレタン樹脂系) 塗料メーカー:エスケー化研(株)
工場屋根の塗装工事の途中で、遮熱効果の測定調査を行いました。
試験概要
折板屋根の同一面において、遮熱塗料の塗布をした場所と、既存のままの場所を設定し、屋根表面と内部の温度をサーモグラフィー(熱画像)で撮影し、測定温度を確認しました。
条件
検査時期天候:4月,快晴
検査時外気温:23.4℃,午後2時頃(最高気温時間帯)
▲サーモグラフィー測定機
▲調査した屋根表面 白色遮熱塗装部分と既存部分 ※注
※注 既存のグレー塗装残りあり
▲上記の写真の室内の写真
屋根表面と内部温度のサーモグラフィー(熱画像)の撮影データは、下記のとおりです。
屋根折板【表面】温度測定結果
既存屋根
Max:42.3℃
Min:20.9℃
Average:29.3℃
遮熱塗装
Max:27.7℃
Min:17.8℃
Average:23.6℃
最高温度 42.3-27.7=14.6℃
最低温度 20.9-17.8=3.1℃
平均温度 29.3-23.6=5.7℃
屋根表面の遮熱塗装部の温度は、既存部に比べて、上記の青字分の温度が低くなっていました。
屋根【内部】温度測定結果
既存屋根
Max:43.6℃
Min:32.8℃
Average:38.1℃
遮熱塗装
Max:26.7℃
Min:22.8℃
Average:24.8℃
最高温度 最高温度 43.6-26.7=16.9℃
最低温度 32.8-22.8=10.0℃
平均温度 38.1-24.8=13.3℃
屋根内部の遮熱塗装部の温度は、既存部に比べて、上記の青字分の温度が低くなっていました。
調査概要まとめ
下図は、サーモグラフィー温度測定の結果より、最高温度地点をグラフ化したものです。
▲遮熱塗装部(クールタイト塗装部)は既存の屋根と比較して、屋根表面の最高温度地点で14.9℃低減効果が確認できました。 また、同じく内部の最高温度地点でも16.9℃低減効果が確認できました。この結果を今回使用したエスケー化研㈱の「クールタイトシリーズ遮熱試験結果」(下図)と比較しますと、屋根表面について、14.6℃に対し11.6℃と、3℃の差で、概ね同様の結果が得られています。
今後の動き
既存工場屋根色と同色の遮熱塗料を塗布し、遮熱効果の比較調査結果をご紹介します。
工場の屋根全体に塗装が剥がれ、サビが発生していたため、工場の安全性を最優先に考慮し、大屋根を全面的に補修することにしました。以前にも危険物庫や重量シャッターの塗装でも、遮熱塗料が効果的だったことから、今回の大屋根にも、遮熱効果のある塗料を希望しました。現在の季節(春)では、良好な測定結果が得られており、これまでの経験から、夏場にはより温度差が広がり、遮熱塗装による低温化効果が期待できると思います。
日本プレミックス株式会社 御嵩工場
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